MotoGPをはじめ数々のレースシーンで結果を残し続けてきた倒立フロントフォーク。そのトップクォリティをフィードバックしたモデルがFGRT200シリーズです。

その類い希な高剛性と極限の低フリクションをさらにハイレベルにアップデート。レース用のFGKカートリッジをベースにした30mmカートリッジの採用をはじめ、一体化されたキャリパーブラケットなど、ポテンシャルも見た目の美しさも兼ね備えています。

FGRT200シリーズフロントフォークの主な特徴・メリット

  • 30mmピストンカートリッジシステム
  • 伸側・圧側減衰の分離独立(NIXシステム)によりスイッチング性能が向上
  • すべての調整をニューデザインのトップキャップに集約
  • セッティングスピード向上
  • ボトムパーツ一体型キャリパーブラケットのさらなる軽量化
  • トップからエンドまでの重量配分を最適化
  • 一部車種では、ブラックアウターモデルの設定がございます。

パフォーマンスにふさわしいデザイン

キャリパーブラケット

 アルミ鍛造素材を切削加工したボトムパーツ。高剛性と軽量化を目的に最新のレーシングフォークと同手法のキャリパーサポート部とボトムパーツを一体化させました。これまでよりさらに徹底して贅をそぎ落とした極限のアピアランスは美しいの一言に尽きます。


トップキャップ

 従来から大きな進化を果たしたことを伺えるトップキャップ。レーシングカートリッジと同デザインのトップキャップは左右独立した減衰力調整とスプリングプリロード、すべての調整を行います。


アウターチューブ&フィンデザイン

 美しいマシンフィニッシュ、定番のゴールドアルマイトが施されたアウターチューブ。肉厚を最適化し、高剛性と軽量化を高次元で融合しました。レーシングフォークFGRと同手法の高剛性と軽量化を両立させた“フィン”デザインを採用。


インナーチューブ

 φ43チタンコート表面のインナーチューブ。何工程にも及ぶ入念な下地処理により、極限まで高められた低フリクションロス化を実現。また、クロームコートに比べ、2倍の表面硬度を可能にしました。


ワンウェイ化により様々なメリットを生むNIX(ニックス)システム

 NIX最大の特徴は左右同じ構造を持ち、それぞれが伸び側と圧側の減衰力発生を担っていることです。唯一の違いは減衰力を生み出すシムスタック、ピストン、チェックバルブ、それとシリンダーチューブホールが上下逆転しているということです。逆転配置が伸び側/圧側のキャラクターを決定しています。

 縮みストローク時、“COMP”側ではオイルがピストンとシムスタックを通過する際に減衰が発生する。一方の“REB”側では1ウェイのチェックバルブとシリンダーチューブホールを抜けるため、減衰力は発生しない。伸びストローク時には“COMP”側と“REB”側が右図のように上記と全く逆のオイルフローを行います。

 モーターサイクルのフロントフォークは左右のフォークがアッパーブラケット、ロアーブラケット、アクスルシャフトにより強固に連結されています。よって左右のフロントフォークは常に同じストローク運動を繰り返しており、縮み/伸びのストロークはNIX構造のフロントフォーク片側ずつでまかなうことができます。